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韓国の人気ダンスサバイバル番組『WORLD OF STREET WOMAN FIGHTER』が先月ついにファイナルを迎えた。
SNSでも多くの話題を呼んでいたこの番組で、勝利の栄冠を掴んだのはTEAM JAPAN『Ojo Gang』。
今回は2ヶ月間熱いバトルを見せてくれた彼女達の優勝までの軌跡を追う。

韓国のテレビ局Mnetが送るダンサー達のサバイバルプログラム。
シーズン3を迎えた今回は世界各国から6チームが出場。
【MOTIV(TEAM USA)、AG SQUAD(TEAM AUSTRALIA)、ROYAL FAMILY(TEAM NEW ZEALAND)、Ojo Gang、RHTokyo(TEAM JAPNAN)、BUMS UP(TEAM KOREA)】

バトルやMega Crew Missionなど様々な課題で戦い、サバイバル形式で優勝チームを決めていく。
現在「BOYS ll PLANET」に出演中のYUMEKIも出場経験があるこの番組は、韓国で高い人気を誇るサバイバル番組のひとつと言えるだろう。
5月27日(火)よりABEMAで放送を開始した『WORLD OF STREET WOMAN FIGHTER 3』。(以下WSWF3)
初回放送ではチームの紹介や各チームが予想した優勝チームなどが発表され、ピリピリとした雰囲気が広がる。
Ojo Gangは予想優勝チーム第2位へと選ばれた。本人達からも驚きと嬉しさが混ざったようなリアクションが見られ、KYOKAは大阪と書かれたTシャツをカメラにアピールするなどその順位に満足しているようだった。
しかし第1位が発表されると空気は一変。同じ日本から出演している『RHTokyo』が予想優勝チーム第1位に選ばれたのだ。
RHTokyoはOjo Gangを第3位と予想し、「個人のスキルはいいが、チームとしてはマイナス」とコメント。これに負けず嫌いなKYOKAは怒りを滲ませる。
波乱の幕開けとなった。

国別弱者指名バトルとは、自分が勝てると思うダンサーを指名しバトルを挑むこと。
WSWFのシグネチャーバトルだ。ジャッジにはJ .Y .Park、マイク・ソング、アリヤ・ジャネルの3名を迎え熱いバトルが繰り広げられた。
最初にOjo Gangからバトルステージに立ったのは、大阪のHIPHOPレジェンドKYOKA。
KYOKAが指名したのは、韓国でも有名な世界的ダンサーRiehata。振付師として日本代表であると言っても過言ではない。
「THE HIOHOP. It’s KYOKA’s STYLE」
HIPHOPの真髄、これがストリートであるということをダンスで示すようなムーヴに会場全体が巻き込まれる。KYOKAがストリートで磨いてきたテクニックと、彼女の内に宿るHIPHOPの魂。
そのすべてが、40秒間のバトルに凝縮されていた。
続いてRiehataへ。
バトル経験が少なく、やや不利と思われていたが、「この状況を楽しむ」というポジティブな姿勢が伝わるコミカルなムーヴを披露。
見守る仲間に駆け寄ってアピールするなど、KYOKAとは異なる魅力で、自分らしいスタイルを堂々と表現した。
結果は0:3でRiehataの勝利。自身のスタイルを貫きストリートシーンで活躍してきたKYOKAにとって、耐え難い敗北となった。
続いてIBUKIが出撃。
IBUKIが選んだダンサーは「LIP J」。10年前台湾でのバトルで対戦したことのある2人。
引き分けが続き、3回戦の末に勝利したのはLIP J。世界で有名なIBUKIに当時無名であったLIP Jが勝利したのだ。IBUKIがこれまでのバトルで一番記憶に残るバトルだと語った相手とのリマッチとなった。
エナジー溢れるバトルモードで相手のみならず会場全体にアピールし、大いに盛り上げたIBUKI。そしてLIP Jのスキルフルで、楽曲とのマッチ度の高い、そして思わず胸が高まるようなダンスに、「ずっと見たい」「これは大問題だ」とジャッジの頭を悩ませた1st Round。
ジャッジのJ .Y .Parkは「We can’t decide. Can we see another round?」と2回戦を提案。
「自分がトップだ」と心の底から信じる2人の熱いバトルは更なる熱気を生み出した。
優雅な音楽に合わせ、己の魂をぶつけ合う2人はまさに芸術。
「世界大会レベルのバトル」「これをTV で見られるのはとてもラッキーなことだ」「こんなバトルが見たくて番組に出演した」とジャッジは2人のバトルを大絶賛。
もはやどっちが勝つかなど誰もわからない中、結果発表。結果は0:3でLIP Jの勝利。ダンススキルでは上回っていたものの、パフォーマンス全体としての評価はLIP Jに軍配が上がった。
バトルも後半戦に差し掛かり、続いて行われたのはチーム対抗バトル。
Ojo Gangは同じ日本代表であるRHTokyoを指名。誰もが予想していた対戦相手であった。
その分この2チームに対する周囲の期待も高い。
ビートがかかり、最初に飛び出したのはOjo GangのMINAMIとJUNNA。
細かく身体を操り、そのステップを見せていく。心の焦りからか、少々2人の息のズレも見られたがトップバッターにふさわしい迫力を見せつけた。
続いては1対1のバトル。
HIPHOPのビートが鳴り響いた瞬間、誰が出てくるかは誰の目にも明らかだった。
KYOKAが余裕の表情で登場。 確実に攻めながらも、自身のダンスを魅せることも忘れない。
そして、IBUKIの得意とするジャンルの音楽が流れ始める。
「行け!」というKYOKAの声に背中を押され、IBUKIはRiehataに向かって踊り出す。だが、RHTokyoが送り出したのはRiehata本人ではなく、Renaだった。
リーダー同士の直接対決を望んでいたIBUKIは、この判断にわずかに顔をしかめる。
極めつけは、Renaが一人でなくチームメンバーを巻き込みながらジャッジにアピールした場面。
この行動は、バトルシーンを牽引してきたOjo Gang2トップの怒りを呼び起こした。この流れに、思わず首をかしげた視聴者も少なくなかっただろう。
バトルの結果は1:2でRHTokyoの勝利。Ojo Gangはこのバトルセクションで一度も勝利できず終わってしまった。
こちらもWSWFのシグネチャーミッションのひとつ。
チーム内では、リーダー1人・ミドル4人・ルーキー2人という3つの階級にメンバーを分け、他チームと協力しながら、ひとつのダンスビデオを完成させる。
まずは階級ごとに振り付けを決定し、その後、チーム全体の“顔”となるメインダンサーを選出。
このメインダンサーは、作品のセンターでありディレクターとしての役割も担う。
加えて、100点のボーナスポイントを獲得し、ワーストダンサーを1名指名できる特権も与えられる。
そしてこのミッションで最も屈辱的なのは、メインダンサーに選ばれなければ、バックダンサーに甘んじるしかないということ。
プライドをかけた、熾烈な「メインダンサー争奪戦」が、始まる。
Ojo gangの階級は
リーダークラス:IBUKI
ミドルクラス:KYOKA、MINAMI、HANA、 RUU
ルーキークラス:JUNNA、UWA
となった。
階級別の曲が公開された際、あまり得意ではなさそうなジャンルに不安が募るIBUKIとKYOKA。
その状況の中どのようのな振り付けを制作したのか。
まずはルーキーのJUNNA、UWAチーム。
印象的で覚えやすい振りを作ったとコメントしたUWA。エネルギーが溢れ、パーカーを振り付けに使うなど2人らしさが現れた振り付けであった。
しかしルーキークラスでの評価は、思ったようにはいかなかったようだ。「誰でも踊れる」「2人の息は合っていたが、ポイントが掴めなかった」といったコメントが見られた。
ルーキークラスで振り付けが選ばれたのは、TEAM KOREAのBUMS UPであった。
続いてIBUKIのリーダークラス。
HIPHOPのコレオグラフは初めて作ると言うIBUKIであったが、期待以上にいいと言う評価を受けていた。しかし、後半になるにつれ複雑になっていき、またワッキングの要素を入れたことでクラスの内での評価は最終的にはあまり良くないものとなってしまった。
IBUKIが簡単だと思った振り付けは、周囲からすると難しかったようだ。
結果リーダークラスの振り付けはRiehataの振り付けに決まり、後にTikTokで大流行することになる。
最後はミドルクラス、KYOKA、MINAMI、HANA、RUUの4人。
チームワークが心配されたが、振り付けや構成に自信を持つRUUを中心に魅力的な振り付けを作り上げた。他のチームからも「思ったよりも、やりたいと思う振り付けだった」と高評価であった。
しかし、選ばれたのはAG SQUAD。
Ojo gangから選ばれた振り付けはなかった。
ルーキークラスのメインダンサーを選ぶ場面。
JUNNAとUWAは息が合わず、バラバラな部分が目立った。最後には手を繋ぐふりで手を繋げないと言うミスをしてしまい、メインダンサーは絶望的となった。
続いてミドルクラス。HANAのインパクトのあるパートが目を引いた。
確かなスキルで迫力があったものの、まとまりに欠けるパフォーマンスであるとその他のチームから評価されてしまった。
「全員でと言うよりかは、一人一人が目立ちたいみたいな」その言葉は否定できなかった。
そしてリーダークラスのIBUKI。
HIPHOPコレオが得意ではないIBUKIはやはり、あまり目立つことができなかった。
力のコントロールが重要なコレオであったこともあり、そのスキルが少し足りなかったようだ。
ここでも大きな結果を残すことができなかったOjo gang。
あとはワーストダンサーにならないように、行動することしかできない。
そこで画面に移された新たな知らせ。”ディレクターズカット”
簡単に言うとそのダンスビデオの中で、1つのクルーが主人公になれるカットがあるということ。
ディレクターであるメインダンサーが1つのクルーを選び、主人公を決める。
今まであまり結果を残せていないOjo gangにとって、ディレクターズカットは新たな希望となった。
しかしそんな中ミドルクラスにおいてOjo gangがワーストダンサー候補に選ばれてしまう。
得意ジャンルではないダンスであることから、パワーが足りないチームの一つであることは自覚していたもののやはりもらいたいものではないことは確か。
それを受け入れつつ、Ojo Gangたちは必死に食らいつくしかなかった。
ミドルクラスで印象的だったのは、韓国チームと日本チームが後ろに配置されることが多かったこと。
パワーが足りないが故であった。ダンサーとしてのプライドがかなり傷つけられたことだろう。
しかしそれを受け入れ、「頑張るしかない」と言う彼女たちの背中は大きかった。その分ディレクターズカットに全力を注いだOjo gangの4人。
そして彼女たちは最初の結果を手に入れる。
ミドルクラスの4人は見事、ディレクターズカットに選ばれた。やっと手に入れたポジティブな結果。
Ojo gangを応援するmidoriz(Ojo gangのファンの総称)にとって、番組が始まって以来初めての歓喜の瞬間であっただろう。
その後、発表の場にいなかったKYOKAにディレクターズカットに選ばれたことを報告すると、無邪気に喜ぶKYOKAが見られ微笑ましいシーンとなった。
そして、ワーストダンサー候補に選ばれたのはミドルクラスのみではなかった。
リーダークラスでもIBUKIがワーストダンサー候補に選ばれていた。それまでワーストダンサーに選ばれないように、行動していたIBUKIであったが、その瞬間からいい子を止めると宣言。
結果ディレクターズカットに選ばれることはできなかったものの、ワーストダンサーは免れた。
このミッションではコピーチャレンジがある。対戦相手が作ったパートをお互いにコピーする。相手のクルーには上手くこなせない、独自の強みがある振り付けを作ることが重要だ。
前回ミッションでベストディレクターに選ばれたRiehataが各クルーの曲と対戦相手を決めることができる。
Ojo gangに与えられたのはG-DRAGONの楽曲、そして対戦相手はMOTIV。
加えて重要なのは振り付けをするパートを決めること。MOTIVとの心理的攻防戦の末に、希望のパートを手に入れたOjo gang。
選んだパートにはやはりワッキングで勝負するOjo gang。
対してMOTIVはブレイキンやアクロバットで勝負。お互いの強みが存分に詰め込まれたパートを披露。果たして勝負の結果は。
今回のミッションはジャッジの点数に加え、グローバルオンライン投票も加算される。そして前回の階級ミッションでの点数の3つを合わせた、最終点数で勝負。
そして対戦で負けた3組は脱落候補となり、その内点数の低い2クルーが脱落バトルを行い、初の脱落チームが決まる。
今回のミッションではHIPHOPを得意としないメンバーが、慣れない動きに苦戦する場面が見られた。
メンバーそれぞれが得意とするジャンルが違うという弱点が仇となってしまった。息が合わない場面や難しいアクロバティックパートもコピーができておらず、最大のピンチに差し掛かる。
Ojo gangの最大限を出したものの、勝負に敗北し脱落バトルへ。
相手はROYAL FAMILY。5戦を通し勝敗を決める。
まずは団体戦、HIPHOP、Waacking等自身の強みを最大限見せつける。
違うダンスの魅力が交差するステージ上。途中IBUKIがMINAMIに身を任せメンバーたちを倒していくというコミカルな構成も。
極め付けは最後のIBUKI。ROYAL FAMILYのリーダー・ティーシャの頭に手をかけ、王冠を奪い取り、踏み潰すムーヴ。バトルクイーンの自信、そして勝つという信念を見せた。
団体バトルでは5:0でOjo gangの勝利。圧倒的バトラーであることを証明した。
そしてエースバトルに出場したのは、KYOKA。誰もが彼女を待ち侘びていただろう。
遊び心とHIPHOPらしさ、これがバトルだと教えるかのようなムーヴ。そしてOjo gangの流れを確実に作り出していく。本当に即興なのかと疑いたくなるほどの音楽とのマッチ度。
当たり前かのように勝利が決まっていった。2連続の5:0。これまでの悔しさを全てぶつけるように、バトルを進めていく。
次に迎えたのはリレーリームバトル。
会場を満たしたのはローテンポのHIPHOP。これはあの2人しかいない。KYOKAとMINAMIだ。
一通りスキルを見せると、ここからは遊ぶだけというように、楽しむ。会場全体から歓声が上がりどんどんOjo gangの雰囲気が出来上がっていく。
ROYAL FAMILYの番が終わるとIBUKIのものとしか思えないビートが。
IBUKIは目を変え、真っ直ぐ立ち向かっていく。挑発し合う2人。私はバトルレジェンドだ、というIBUKIの自信が見える。続いて登場したのはMINAMI。ユニークな動きで思わず手を上げてしまいたくなる。
最後には相手のスローガンを奪うという衝撃的なムーブに誰もが釘付けになった。
しかしこのバトルではROYAL FAMILYが勝利。
続いて同じ形式で行われる次のバトル。これが最後のバトルとなるのか。
迎えた第4ラウンド、お尻を使ったムーヴにOjo gangも答えていく。
登場したのはJUNNAとUWA。力強くもセクシーに攻めていく2人に視線が集まる。ゼロ距離で攻めていき、次にバトンを渡した。
続いて出たのはKYOKA。相手には動揺が見える。パワフルなKYOKAに会場の盛り上がりは止まらない。
ラストセッションにはUWAがPOPPINGで見せた。その意外性が目を惹きつける。
結果はまたもやROYAL FAMILYの勝利。最終ラウンド、リーダーバトルへ進んだ。
泣いても笑ってもこれが最後。IBUKIが全てをぶつけてくる。しかし笑顔も見せ、余裕と自信を感じさせた。
そして結果はOjo gangの勝利。感情が込み上げ、IBUKIそしてOjo gangのメンバー達の目からは涙が溢れた。
Ojo gangは脱落という最大の危機を乗り越えたのだった。
後編では、#6〜10の熱戦をプレイバック。
次々と立ちはだかるライバルたち、揺れる感情、そして極限のプレッシャー。
やはり、頂点への道は決して平坦ではなかった。