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【イベントレポート】最先端のダンスシーンをレペゼンし、ダンスミュージックに酔いしれるパーティー5/3 BIG POPPIN’@渋谷HARLEM

文:Misaki Hoshino
BIGPOPPINの写真:Kohki Kanai / AfroAsianの写真:YOSHIAKI

2024年5月3日(金)、ゴールデンウィーク真っ只中に、HIP HOPの殿堂・渋谷HARLEMにてBIG POPPIN’が開催された。
BIG POPPIN’は、ダンサー/オーガナイザーのKEN-G from SCRAP MOB が主催する、最高のDJ&DANCERが出演する、誰もが楽しめるダンスパーティーである。

Photo by Kohki Kanai


今回は、BIG POPPIN’ 2ND ANNIVERSARYとCLUB HARLEM 27thのダブルアニバーサリーの記念すべき回とあって、ラインナップも錚々たる豪華な並びとなっていた。
また、BXCAFEでもKEN-GによるAfrobeats,Amapiano,Techhouse & ALL GOOD MUSIC PARTYである “Afro Asian”が連動開催。

Photo by YOSHIAKI


ダンスシーンをレペゼンする矜持を非常に感じるオーガナイズで、ストリートシーンをリードして来た渋谷HARLEMにて開催する必然性を感じるパーティーであった。
1000人近くの人が集まり、大盛況の中終えた熱狂の一夜の様子をレポート!

国際色も豊かで、年齢、属性も幅広い人が身体を揺らすフロア

国際色豊かな、沢山の人で溢れるメインフロアのDJブースの後ろの壁には、過去のパーティーの写真や映像、生カメラでのDJの映像が投影されており、パーティーのムードを高めていた。
USのHIP HOPだけではなく、レゲトンやダンスホール、アフロビーツやアマピアノなど、多種多様なダンスミュージックが鳴り響き、フロアではオーディエンスが思い思いに踊ったり身体を揺らしていた。
オーガナイザーのKEN-Gも自らマイクを持ち、MCでフロアの熱量を高めていく。
メインフロアのDJはDJ YUMEYAからスタートし、YUITO、RYOTA、YUMIがプレイ。

Photo by Kohki Kanai

Photo by Kohki Kanai

Photo by Kohki Kanai

ダンスショーケースの時間になると、KADOKAWA DREAMS所属のDJ/ProducerのNOVAが登場した。

Photo by Kohki Kanai


Photo by Kohki Kanai

KEN-Gが、BIG POPPIN’の誇る最高なダンサーが次々に出てくるから皆楽しんでと前置きした上で、「渋谷でブイブイ言わせてる最高な奴ら」と紹介し、トップバッターであるNoCAP CLUB TOKYOがステージに登場。

Photo by Kohki Kanai

Photo by Kohki Kanai

AK-69 & ¥ellow Bucks『Got It All』やAK-69『ONE SHOT (feat. Watson & Eric.B.Jr)』、Jin Dogg『Dark Knight (feat. BLAISE & S TILL I DIE)』などフレッシュな日本語ラップを使い、緩急のついたクールなダンスでフロアを盛り上げる。Tokyo Young Vision『百鬼夜行』でしめ、バイブス満点なショーケースを終えた。

続くショーケースは、HINA + SAE + Hiyori + YUUKA GIMA + Nina Nevesのセクシーなフィメールダンサーの登場。
Tyla『Been Thinking』やIAMDDB『JGL』、Tyla『Truth or Dare』などの楽曲を用い、魅惑的なパフォーマンスでフロアを揺らした。

Photo by Kohki Kanai

Photo by Kohki Kanai

Photo by Kohki Kanai


続くショーケースは、TMY + KITE + ZiL + Yastaka + Kenが、ジャスティン・ティンバーレイク『Filthy』の楽曲で存在感たっぷりに登場。
ドレイク & 21サヴェージ『Major Distribution』のビートチェンジに合わせたダイナミックなダンスではフロアから歓声が上がる。
それぞれのソロダンスのパートを用意し、異なったカラーのダンスを次々に披露。
Stormzy『Own It (feat. Ed Sheeran & Burna Boy)』でのKenの高速ダンスや、アクロバット要素など、目まぐるしい展開に目が離せない豪華なショーケースとなっていた

Photo by Kohki Kanai

Photo by Kohki Kanai

Photo by Kohki Kanai

続いて「世界を股にかける二人」との呼び込みで登場したのは、THE D Soraki & IKKIの二人。
1曲目に5lack『道端にて』の楽曲とともにステージに姿を現し、肩の力が抜けた”ゆるい”ラップと哲学的かつストリート魂を感じさせる楽曲に、ぴったりなグルーヴ感のあるダンスを見せる。
世界大会の王者に輝き、国内外を問わず数々のダンスバトルで優勝を収めているが、そんなことは置いておいて、というようなこの時間をただ楽しんでいるような、音を身体でとるような踊りで、見ているだけでも高揚感が得られた。
ロバート・グラスパー『Endangered Black Woman (feat. Andra Day & Staceyann Chin)』の楽曲を使って、二人は向き合いバトルシーンを彷彿とさせるダンスを見せたり、二人ならではの即興の芸術とその場でしか出来ないコラボレーションを感じさせる。
自由にステージを縦横無尽に音楽と遊ぶように踊り駆け巡り、手拍子で盛り上げたり、時々顔を合わせては笑顔を見せ、ショーケースが終わると、フロアに大きな拍手が鳴り響いた。

Photo by Kohki Kanai

Photo by Kohki Kanai

Photo by Kohki Kanai

MCで「マイメン達」と紹介され、ステージに立ったのは、Daichy Salas × Raphael × NADiA × MASARU × Solomon × Vinih Malukin。
Pink Guy『STFU』、『Bop Daddy (feat. Ms Banks)』、Pharrell WilliamsのCash In Cash Out (feat. 21 Savage & Tyler, The Creator)などの楽曲を使い、個性を生かしたそれぞれの見せ場を作り盛り上げた。ダンサーの名前をそれぞれ呼ぶMCとの協力プレイも心地よい。
Puff Daddy & The Family『Finna Get Loose (feat. Pharrell Williams)』を使用して、バチバチに揃ったパフォーマンスを見せ、ジャンプでショーケースを締めた。

Photo by Kohki Kanai

Photo by Kohki Kanai

Photo by Kohki Kanai

そのままNOVAのDJタイムとなる。スクラッチも入れ、HIPHOPのパーティのアティチュードを見せながら、ダンスミュージックが流れる。フロアでは人々が好きなように踊ったり体を揺らしていた。

プロのダンスリーグ、D.LEAGUEにて、昨年の王者KADOKAWA DREAMSが登場すると、静と動が共存する王者の風格を見せる。
一気にフロアの空気を変え、躍動感溢れるKADOKAWAらしいキレキレでパワフルなダンスを披露し、アクロバットを交えた気迫溢れるショーケースを魅せつけた。

Photo by Kohki Kanai

Photo by Kohki Kanai

Photo by Kohki Kanai

続くショーケースは、Lisa Suneya + Saya Tanaka + Mayu + MISUZUのフィメールダンサーが登場。
ハット、ジャケット、ホットパンツというマニッシュでセクシーな衣装を身に纏い、ブリトニー・スピアーズ『Early Mornin’』などの楽曲でホットなショーケースを魅せた。

Photo by Kohki Kanai

Photo by Kohki Kanai

Photo by Kohki Kanai


「&SUNDAY SP UNITからスペシャルユニットが飛び込んできます!最高のショーケース、エンターテインメント!」との呼び込みで登場してきたのは、イベント”&SUNDAY”のホストであるスーパー島田ブラザーズの二人、TAKA、Tossyと、ACHI、YO-SIN、DayHee THE SRAZY、Yacheemi、周平、YOSUKE、JOELなどのシーンを最前線で牽引し続けるレジェンドダンサー達や、若手ダンサーも一緒になって、&SUNDAYのユニットメンバーが迫力たっぷりに登場。
スキー・マスク・ザ・スランプ・ゴッド『Take a Step Back (feat. XXXTENTACION)』やJ. バルヴィン, アッシャー & DJキャレド『Dientes』、Chikoruss『In 2 Deep』、スクリレックス & ビーム『Selecta』、カリ・ウチス & カロルG『Labios Mordidos』、ソウルジャボーイ・テレム『ドンク』、9lives & トリッピー・レッド『MULTIMILLIONAIRE (feat. Odetari) [feat. Odetari]』、Skeng & Notnice『Taboo』、マーカス・ヒューストン『That Girl』など楽曲を豊富に使い、それぞれの個性やスタイルを発揮し、シーンの多様性を感じると共に、東京のHIPHOPサイドのダンスシーンを濃縮したような、ピースフルなショーケースを披露した。
盛り上がりは最高潮を迎え、酸欠になるようなパンパンのフロアが大いに湧いた。

Photo by Kohki Kanai

Photo by Kohki Kanai

Photo by Kohki Kanai

次に登場したアーティストとのバックダンサーやコラボレーション等でも引っ張りだこのダンサー達、AmamiQueen × NAO × MARINA × YAN × AKARi × TRACEYが登場。
スタイルのあるダンサー達が集結し、尖ったスタイリングの衣装もかっこよく着こなし、憧れの視線をフロアから向けているものも多かったように思う。
Doja Cat『Ouchies』『Agora Hills』『Demons』などの楽曲を使用し、Doja Cat縛りでバイブス全開に盛り上げた。

Photo by Kohki Kanai

Photo by Kohki Kanai

Photo by Kohki Kanai


最後のショーケースとなったのは、TEAM FIRE。
Dr.SWAGやRIEHATATOKYOとしても大活躍中のKAZtheFIRE率いるクルーだ。
それこそ世界を股にかけ、アーティストの振り付けやバックダンサーなど引っ張りだこのKAZtheFIREが深夜のダンスイベントに出ることはそんなに多くないため、登場するとフロアから大歓声が上がった。
林 和希『Show me what you got』などの楽曲を使い、セクシーでスキルフルな、大人なダンスを披露し、自身の世界観に引き込みオーディエンスを魅了した。

Photo by Kohki Kanai

Photo by Kohki Kanai

Photo by Kohki Kanai


午前3時頃、DJはダンスシーンでも強い影響力を持つKEKKEにバトンタッチされる。 
天井を抜けるような、ダンスミュージックが高らかに鳴り響く。

Photo by Kohki Kanai

Photo by Kohki Kanai

パンパンのメインフロアをなんとか抜け、BXCAFEにて開催中の”Afro Asian”に向かうと、フロアに入り切らない人が階段まで溢れ、大盛りあがりだ。外を見ると、まだ入口前には列が並んでいたから驚きである。

Photo by Kohki Kanai

Photo by YOSHIAKI

BXCAFE”Afro Asian”はオーガナイザーはBIG POPPIN’と同じくKEN-G from SCRAP MOBが務め、PISとkotoneとNADiA MARiEの3人がディレクターを務める。
US/HIPHOPにこだわらない、トレンド感ある世界中のダンスミュージックをかけるパーティーだ。
DJ達は、実力が確かな人気のDJばかりだったが、ジャンルやスタイルも様々な面白いラインナップで、「世界中のダンスミュージック」に流れや、ストーリーや、意味付けをしていき、フロアを熱くしていた。

Photo by YOSHIAKI

Photo by YOSHIAKI

Photo by YOSHIAKI

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Photo by YOSHIAKI

Photo by YOSHIAKI

Photo by YOSHIAKI

Photo by YOSHIAKI

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Photo by YOSHIAKI

Photo by YOSHIAKI

また、SP DANCE SHOWがあったり、グラフティアーティスト𝐑𝐘𝐇𝐊𝐈とフォトグラファーKohki KanaiとのコラボLIVEペイントや、ファッションブランド”MARK POINT”のPOPUPも行われていた。
FOODブースやゲストバーテンダーなども参加し、全方位からイベントを盛り上げる。

Photo by YOSHIAKI

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Photo by Kohki Kanai

Photo by Kohki Kanai

Photo by Kohki Kanai

Photo by Kohki Kanai

Photo by Kohki Kanai

Photo by Kohki Kanai

Photo by Kohki Kanai

パーティも終わりに近づき、カタルシスを迎える。
Silk Sonic, ブルーノ・マーズ & アンダーソン・パーク『Leave The Door Open』がかかると、徐々に明るくなっていくフロア。
熱狂の一夜が終わりを迎えた。

Photo by Kohki Kanai


全力で楽しませようとする緻密な構成やブッキング、先にも書いたがダンスシーンをレペゼンする矜持を非常に感じるオーガナイズは、経験や技術と、強い愛を感じた。
そして、コンテンツが盛り沢山ながら、それがしっかりと相乗効果を生み、出演者も遊びに来たお客さんも、世代や国籍、様々な垣根が無く、カルチャーの中に溶け合う素敵なパーティーだった。
コロナ禍で忘れていた感覚を取り戻すとともに、閉塞感のある現代において必要なのは、音楽を思い思いに楽しむダンスフロアなのではないかと感じた。


イベントの様子がわかる、ダイジェストムービーも公開!

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