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【movement】加藤ミリヤ「TOKYO STAR」(2008年4月号)

どんな自分も自分、どんな貴方も貴方。

女子高生シンガーソングライターとして鮮烈なデビューを飾ってから4年、19歳になりティーン最後の歳を迎えた加藤ミリヤ。10代のうちにアルバム3枚をリリースすると決意していた彼女が、とうとうその目標を達成させた今作品。加藤ミリヤが放つ時代へのメッセージと、”等身大の自分”を描いたアルバム「TOKYO STAR」に込めた思いとは?

interview&text MOTOKO

歌詞は、別に美しく書くものじゃないと思うんですよ。思った事を書かないと嘘だと思う。

ーオリジナルアルバムとしては約1年ぶりのリリースですね。全体を通してどんな仕上がりになりましたか?

今回は、”変わるもの“と“変わらないもの“という 2つのテーマをもとに考えました。自分の核となるものは残しつつ、新しいサウンドなどにも挑戦しています。今まであまりやらなかったHOUSEっぽいのだったり、ROCKっぽいのを入れてみる・・・というところが全体的なコンセプトです。

ー全15曲の中で、特にお気に入りの曲はどれですか?

どれも好きなんですけど、「Tokyo Star」は特に気 に入ってます。アルバムタイトルを付けられるくら いの気持ちで作ったし、聴くと自分でもやる気が出てくる。

ーその「Tokyo Star」は、サウンドも歌詞もパワフルな曲になっていますね。

私が音楽をやっている姿を、具体的ではなく雰囲気で伝える曲にしたいと思って作ったもので、自分で「私は東京のSTARになった」って言い切っ ちゃうのが加藤ミリヤっぽいかなと思って詞にし ました。私は、東京って全世界を見ても最先端の街だと思っているし、とても良い街だし、輝いてる場所だけど、その分、厳しくて怖い部分もあると思うんです。そこで私たちは戦っている。東京で戦っていく巌しさ・・・そういう事も歌っています。

ー「FUTURECHECKA」にも、同じようなメッセージ性が感じられます。

そうですね。普段生活していても、世の中問違いだらけだなあ〜って思う事がある。絶対に問違っ てるって思っていても、それが正しくなっちゃったりする。そういう、みんなが思っていて、でも口にはしないような事を、私は歌詞にしたいなって思 ったんです。 歌詞は、別に美しく書くものじゃないと思うんですよ。思った事を書かないと嘘だと思う。この楽曲に参加してくれている人たちは若手で、私も含め次世代のアーティストと言われてい るので、「未来をうち引こ任せてくれてもいいよ」という思いを込めて書きました。

ー「LALALA」という曲は、湘南乃風の若旦那さ んをフィーチャーされていますが、どのように して作られたのですか?

若旦那さんは高校の先輩なんです。年が一回り以上離れているので、先輩といっても後から知ったんですけど。後輩の私が同じ世界にいる事を嬉しく思ってもらえたみたいで、あるイベントで一緒になって声をかけてもらって以来、心配して「うまくいってるか?」とか「最近どうなんだ?」とか連絡をしょっちゅうしてくれていたんです。ある時「一 緒にやろうよ〜!」って言ってもらえて、私も新しい事をしたいなと思っていたので、若旦那さんと一 緒に作品を作ったらすごくメッセージ性のある曲ができるんじゃないかなと思って、改めて私からお願いして、一緒にやる事になりました。

ーこの曲は、男性と女性の目線が逆転しているように聴こえるのですが…。

この曲、実は犬目線の歌なんです。私と若旦那さ んは、犬好きなんですよ。歌詞を書く時、何か面白い書き方がないか探していて、お互いの共通点を考えた時に、「犬じゃない?」ってひらめいて、 「犬SONGみたいな感じで書いてみようよ!」という事になったんです。 私が飼い主で、若旦那さんが犬っていう設定で書きました。その結果、男と女の立場が逆転しているような聴こえ方をしているんです。 若旦那さんに、わざと「私」って言ってもらっているんですけど、そういうふうにしたら面白いと思って、「私」って言って下さいってお願いした んです(笑)。

ー「119 Memories」は、安室奈美恵さんの曲を モチーフにされているとの事ですが、コード進行が一緒だとメロディを作るのが大変ではなかったですか?

意外と出来ますよ。良いコード進行だと、いくつでもできるんです。それくらいコード進行って重要なんですけど、この曲は作りやすかったです。こういうモチーフものやサンプリングものは、最初に使いどころを決めておきます。例えばこの曲だったら、「Sweet Sweet 19 Blues」を活かして使わせてもらおうと決めていたので、そこに合わせてサビを作っていきました。でも結局、なかなか納得のいくサビができなくて、10パターンくらい作って、「一番いいサビはどれだろう」ってみんなで相談して作りましたね。

どんな人にも、必ずハマる曲が入っていると思う。

ーこのアルバムを通して伝えたい事は何ですか?

今まで誰も言わなかった事、だけどみんなが思っ ているような事を、今回のアルバムで歌詞にできたかなと思っています。今、悩んでいる人でも、 超ハッピーな人でも、怒ってる人でも・・・どんな人にも、必ずハマる曲が入ってると思う。落ち込んだり、辛いって思う事があっても、強く生きていきたい、良い恋愛をしたい、良い人生を送りたい、って常に思う事が大切じゃないかな。どんな自分も自分、どんな貴方も貴方。さらに私の曲を通して、自分自身を見つめてもらえたら嬉しいです。

ー10代最後の年ですが、今年挑戦してみたい事 はありますか?

10代のうちにやりたかった事は、もうすべて叶ったんです。10代のうちにアルバムを3枚出すって決めていたんですけど、今回で3枚目のアルバムを出す事ができて、アルバムについては達成したし、それから10代のうちにデザイナーデビューするっていう事も目標にしていたんですけど、それも叶って活動しているし。あとは、19歳になった時に、19歳にしかできない事を絶対にやるって決めていたんですけど、それが、シングルでもリリースし、このアルバムにも入っている「19 Memories」という曲を作れた事ですね。もうやり残した事はないです。あと遊ぶ事くらいかな!もうちょっと遊んでもいいかな(笑)。

ーそれでは、最後にファンのみなさんにメツセー ジをお願いします。

いつも私の曲を聴いてくれているみんなのおかげ で、10代のうちに目標にしていた、3枚目のアルバムを出す事ができて本当に嬉しいし、すごく感謝しています。みんなが聴いてくれているから、私もこうやってアルバムを出し続けていられていると思っているので、私からのメッセージだと思って、 聴いてもらいたいです。1曲、1曲、メッセージを込めて作ったので、「ああ、ミリヤこんな事しゃべってるなぁ」というふうに聴いてもらえると嬉しいです。

将来が懸念されるニュースばかりが流れる現代の日本を切り開くように、「あとの事は任せて」と声を あげた19歳のDIVAは、その細い体のどこにそんなパワーがあるのかと思うほど、強い意志を持ち、 未来を見据え、凛としてしなやかな女性だった。誰もが一度は経験し、心に宿す思いを、飾る事のない言葉でフィルタリングした彼女の楽曲が、ティー ンエイジャーに限らず広い世代の男女から支持されているのも領ける。これからますます進化をとげるだろう加藤ミリヤの等身大ストーリーを、これからもずっと、追い続けて行きたいと思った。

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